ありのままに

母は息子を信じた(その三)

あなたの肉の両親に対して、孝子の人生を送ったことがないならば、
あなたたちは、神さまの孝子、孝女になるということが、どのような意味なのか、
理解できないことになります。
旧約時代においてさえ、「十戒」の中の一つは、「汝の父母を敬う」ということでした。
そして、これは歴史を通じてずっと
人類社会におけるすべての宗教、すべての伝統にわたって見られる聖なる信条でした。
なぜなら、自分の肉の親に対して親孝行を実践しない者は、
天のお父さまとの関係でも、愛の縦的基準を決して理解できないからです。

ここで、わたしはある祝福家庭の子女たちのことを思い出したので、
彼らの話をしたいと思います。
彼らが、彼らの両親に対して孝子でない、ということをわたしは知っていたのですが、そんな彼らは
「ああ、わたしは神さまとの関係を持っています」と言うのですね。

いいえ、彼らは持っていません。
自分では持っている、と思っているかもしれませんが、
そんな人たちは、神さまとの関係を持っていないのです。
なぜなら、もし知っていたら、間違った姿勢や行動を改めているはずだからです。

あなたの心の中で、あなたの両親と一体化することがどれほど難しいと分かっていても、神さまが、絶対的な主体としておられるので、
必死に努力するはずだからです。(2024.04.09. HJN)

***

上記は、わたしが旧統一教会を離れてから
出会った言葉だ
旧統一教会では、このような教育は一切してこなかった

原理(Devine Principle)は自分たち教会の特定的教義であるとし
独善的になり 排他的になった

原理(Devine Principle)を普遍的真理として
リーダー達が 認識できなかったからだった

***

今思えば
わたしは世の中のことを何も知らない本当に子どもだった
それだけ 大事に育てられたという 証しとしたいが・・

その後 父母は 大学を訪ねた
そして学部主教授に会い なんとかしてくれと懇願した

教授は 学事課の一室に わたしを呼んだ 学部主教授は
学事課の職員に 親が持って来たパンフ(教会の広報)を見せた
これ ○○か?
わたしは当時 原研などという言葉も知らなかった
原研か? と聞いたのだと思う
職員は ○○ではないですね と答えた
私が関わっていたのは 原研ではなく 教会だったのだ

ひとまず休学するということで 話が落ち着いた

どうやって父母が退学に来て どうやって帰ったのかも 憶えていない
憶えているのは 父母が
相談しに 大学まで来たことだった

父母は その前に 親族に相談したのだと思う
親族の一人が
父母に これは あの「親泣かせの『原理運動』」ではないかと
その記事を持って 見せたらしい
それで 息子が そこに関わってしまったことを
初めて知ったのだ
そして 親族から
まずは大学へ相談に行くことを勧められたのだと 思う

本当に 何も知らない善良で優しい父母に
わたしは 申し訳ないことをした

***

わたしも「親泣かせの『原理運動』」というのは初耳
そして私がその渦中にあることも初耳

しかし 渦中にある張本人なのに その時は何か他人事のようで
それくらい 原理講論を学んで
世間知らずの わたしは
親は 愛すべき親である一方
親を泣かすわたしに 変わってしまっていた

…つづく