2020年04月

いちばん悲しいときこそ 笑うのよ

わたしは季節の変わり目に弱い

天候不安定 これが一番やっかいで

気圧の繰り返される密な上下変動が

振幅の 山と谷の地点 そして

山と谷の中間地点 で

ふらっとした感覚がじわーっと発生し

それが増幅してくるものだから

そうなると脈拍すら上がってきて

大変なのだ

あるときは 散髪の途中に

ふいにその感覚が襲ってきて

これでは 頭もかがめられない

それで急遽

カットだけに変更してもらったことがある

・・・

そんなこんなで最近では

世界各地で 新型コロナで

目に見えないウィルス どこに潜んでいるか

わからないし 実際 感染して劇症化して

行き倒れた人を見るようになり

そんなリアルな映像から ますます

不安感が増長するようになってきて

・・・

明日の朝は 元気に起きられるかな

寝る前に 神さまにお祈りし

翌朝元気に起きられたら

「ありがとうごさいます!」と

神さまに ご挨拶するようになった

・・・

昨日などは 会社に向かう通勤電車の中で

急に ふわーっとした感覚がじわーっと

起きてきた 脈拍も急速にあがり

急いで会社に向かい 気休めに

すぐに酔い止めを 服用した

そしてふと 机の上を見上げた

私の机のモニターの上には

ぬいぐるみのケロちゃんと

太ったミー(猫)のミニチュア

がこっちを向いて座っている

いつもとかわらず

なんともいえず

ほんわか然としていて

それを見た途端 心が落ち着き

フフッと 笑いがこぼれた

ぬいぐるみのケロちゃんも

太ったミーのミニチュアも

娘がくれたものである

・・・

このところ 理想と現実の乖離に辟易して

ああ どうしたらいいのやら

サタンは強烈だし世界的だし

敵愾心 闘争心 迫力 推進力 霊力 知力

どれ一つにしても 私のような微力では

ほとほと力及ばず 悲しいことばかり


・・・


しかし


「悲しいときこそ 笑うのよ」


・・・

これは 交通事故で瀕死におちいった次男

その次男がいる病院に

一刻も早く行かなければならない

その飛行機に乗るべく 自宅を出る玄関先で

その次男の母 が言った言葉である

その母には 泣いてはいけない事情があった

「いちばん悲しいときには笑うのよ」と

にっこり笑って出発したというのである

泣きたい けれど 泣くことはできない

嗚咽したいけれど

嗚咽するそぶりすら見せられない

それを私たちは 「心情の十字架」という

・・・

私たち夫婦も いまは 泣きたい

そして 夫婦で泣いた

けれど

いつまでも泣いているわけにはいかない

希望の未来へと

笑ってむかうしかないのだ


「悲しいときこそ 笑っていくのよ」


・・・