2021年04月

母を偲ぶ

3月31日
通りの桜は満開である
この日は夫婦で 入院に必要な日用品の準備で外へ出かけた
日頃の運動不足解消を兼ねて
歩いて出かけた 快晴である
しかしこの所の黄砂により
遠くのいつも見えるところの富士山が見えないままだ
用事を済ませて
お昼は駅ビル内の「大戸屋」へ
そこで私はフィッシュフライのタルタルソース和えサラダ定食を頼んだ
おいしそう
好物の一つ だ
しかし半分も食べないうちに視界がおかしくなった
なぜなら急に右眼の焦点が合わなくなり
気分が優れなくなったからだ
それで急に食欲も無くなり
大好きなタルタルソースのフィッシュフライも残したままになった

4月1日
7日に控える右眼の手術のために検査に赴く
通りの桜の花は昨日に増して
さらに柔らかく膨み華やかに賑わっている

早朝より出かけ8時前には病院に着いたが
既に一階の再来受付機に並ぶ患者がいっぱい
しかも長蛇の列
長蛇の列と言っても 椅子に座っている人もいて
わけがわからない
そうして勝手に色の違う椅子に座っていると
案内の方が来て
「再来受付は並んでいただいています あちらの列に」
と言う それでその最後尾に並んだ
同じように 私たちよりももっと早くから来ていたが
訳も分からずに 適当に座って待っていたご老人が
「何だよ 早くから来たのに 説明を早くしろよ」
とブツブツ言い出したりしていた そう言うご老人が他にもいた

8時5分から再来受付機が稼働し始めた
再来受付機は台数が多いので
待っていた長い行列の再来患者は
吸い込まれるように霧散していった

*****

医師の診察に呼ばれたのが10時30分
いろいろと説明を受け 7日手術が確定した

私は右眼の黄斑前膜

弟は左眼の黄斑前膜だとラインで連絡があった
弟はまだ手術は必要の無い段階らしい

今は亡き母はというと2014年4月22日
83歳の時に白内障で両眼の手術をしたのだが

それを弟と二人で分け合っている感じがしないでもない

母の手術で入院中 ミドリンPを毎日一回点眼していた記録がある
母はそれにはアレルギーを起こしていなかった

私も昨年までは問題なかった
しかし3月初めの検査段階で点眼したときにアレルギーを起こした
一週間あまりで 眼の腫れは引き 自然と流れ出る涙は減った

そして今回 医師が言うには
ミドリンPを使わないと網膜手術をするのに見えにくいため
「一回だけ使用させてください!」 という
「その分アレルギー反応に対して強い抗生剤を投与します」 とのこと
ミドリンPを使用しないと手術が難しい 一回だけ使用したい
・・・
その申し出に 了承した

何でアレルギーが起きたのか
妻は 「ストレスからでしょうか」 と医師に聞いた
医師は 「ストレスから発症したとは考えにくい」
「昨年 点眼した後 多少なりともアレルギー反応があったはずです」
という
しかし 私にはそういう自覚は全くない なかったのだ

私の眼の不調は どうも天気と関係しているように感じる
天気が良くない(ウェザーニュースの天気痛予報を参照)と
必ず閃輝暗点と飛蚊症が出るのだ

確かに3月31日の天気痛予報は「注意」だった

4月7日の手術当日は天気は良いらしい
何事も無くこれからの8日間を乗り越えたい
そう思って
両眼を手術した母のことを想い出し
そのときに病室のベッドで両眼を眼帯で覆われて痛々しく横たわる母の姿を
当時の写真で振り返ったのだ

そして

一人忍んだ 母を 偲んだのだ