2020年05月

結婚がその人を「運命の人」にする

昨今の新型コロナ・ウィルスによる
緊急事態宣言により
自主的な外出自粛が促される中
連休の三日間は
室内に閉じこもっていたが 今朝は
妻に促されて早朝5時から散歩に出た
すぐ帰るつもりでいたのだが

結局2時間10キロを歩いた

途中 たんぽぽの綿毛がキラキラし
一輪の花が 私きれいよ見て見て~
とばかりに かわいく咲いていたり

妻と二人で散歩して 楽しかった

妻と私とは 初対面ですぐ結婚し
もう31年になる が
そんな妻を私は「運命の人」と感謝し
妻も私を「運命の人」と感謝している


以下「運命の人」について

一所懸命 考察した



・・・



◇皆婚時代→負け犬→婚活時代◇



統計調査によると 男75%女84%
が 自分には「運命の人」がいて
その人に出会いたいと考えている

多くの人が
結婚相手として
「運命的な相手」
を求めているのだ

取っ替え引っ替えできる相手ではなく
運命的な出会いで結びつけられた相手
を 願い求めるのである

では じっと待っていたら
運命的な出会いが訪れるのかというと

今や かつての皆婚時代は去り

「結婚=永久就職」時代は去り

「負け犬ブーム」で
誰もが結婚できるわけじゃない
と言われるようになり

「待っているだけでは
幸せな結婚はできない」

「結婚するには
活動が必要なのです」 と

「婚活」を薦める流れが出てきた

「待っていても良い相手は現れません
特に女性の皆さん!
王子様待ちのお姫様でなく
お城から出て 狩りに出よ!」 と

学者や作家たちが言い始めたのだ

そして婚活サービスがどんどん始まった

大手の結婚相談所から始まって
様々な婚活サービスが拡がっていった
婚活サイトに登録したり
婚活パーティーに参加したりである

また婚活を前提にすると
あまりにも重すぎるし
自然に出会えない
普通の軽い出会いから始めましょうと

恋愛をサポートする「恋活」も拡がった

いわゆる 合コンや 街コンである

そしてどの結婚相談所でも婚活サービスでも
「理想的なパートナーと出会いましょうね」
「理想的なパートナーを探しましょうね」
ということを横断幕に掲げて謳う

では・・・実際に

「理想的なパートナー」「運命の人」は

いるのだろうか



◇「運命の人」は最初からいない◇



婚活ブームで いくら女性が
「自分磨きして待つ」ことから
「行動」に転換したとしても

理想とする 選良意識
「年収600万以上の男性」
を めぐる市場は
非正規社員が増加する今日
熾烈化した

「隣に座った人」
が「運命の人」 ではなく
「この空間にはいい人がいない~」
と 更に空間を拡げて
この人は!
と思える人に出会うまでに相当な
お金も精神的なコストもかけている

・・

しかし その割には
いい人!と思える人に
出会えないまま
結婚がどんどん遠のく
結果となっている

よりよい結婚を求めながらも
パートナー選びの時点で
多くの人が戸惑っているのだ

しかし そもそも
完璧なパートナーなどいないのだ

完璧なバートナーを求めて
時間を費やすより

さらに先の部分
パートナーとどういう形で
人生をシェアしていくか
それをお互いで協働していく

それは最初は
お互い好きなことや関心事
合わないかもしれない

でも 二人で共に相手を通して
学んでいく世界 お互いを通して
拡がっていく世界があるのではないか

それを問うたのが
「夫婦を超えてゆけ」♪ の
ドラマ「逃げ恥」でもあるのだ

また

女性の多くは 最初から自分の願望に
マッチする人を求める

男性は 今の自分に満足してくれる人
「貴方が最高よ♪♪」と言ってくれる人に
惹かれる

しかし そのような最初から完璧な人
が魅力的なのかというと

多分にそうではない

なぜなら

完璧な人は そもそも相手を必要としない

お互いに 不完全だけれど
お互いを通して 育て合って
自分を通して お互いに相手が
立派になっていったほうが
あとあとの喜びが 大きくなるのだ

いまの自分に満足してくれる人
「今のままでいい」と言ってくれる人

男性にとってはそう言われると
気分がいいかもしれないが

いまの自分に満足してくれたら
それ以上
自分に成長も発展もドラマもないのだ

最初から完璧な人
最初から 今の自分に「オッケーよ♪」
と言ってくれる人との出会いには

何のチャレンジも
ドラマもないし
後で振り返って
二人のドラマを見たときに
あまり面白いドラマにはならない

最初から「貴女が好きよ」「僕もだよ」
と言って終わっちゃうドラマは
誰も見たくはないはずだ

そう言った意味では
チャレンジ があったほうが
お互いがお互いを通して
完全でも完璧でもなく
足りないことが沢山あったとしても
お互いを通して育んでいったほうが
よっぽど魅力的な関係になるのである

立派な相手をつくりあげるのは
自分なのだ
そうしてこそ お互いに
創りあげる喜びがあるのだ



◇理想の相手はお互いが創る◇


理想の相手は
お互いが創るのだ

夫婦というものは
共に成長する関係であり
お互いにお互いを
創り合っていく関係なのだ

そこで 喜び 苦労 人生共有していくのである

そして人生を共有するからこそ
お互いが
かけがえのない相手となる
のである

最初から完全であり完璧である相手が
魅力的な相手ではなく
お互いがお互いの中に創りあげた世界
があるから お互いがお互いに
かけがえのない相手になるのである

結婚とは
お互いを創りあげ
お互いを「運命の人」にしていく
このプロセスが「結婚」なのである

私たちは「運命の人」を信じている
「運命の人」がどこかにいるんだと
信じている
でも最終的には
その「運命の人」を
本当の意味で
「運命の人」にするのは
一人一人がその人を
神さまが与えた「運命の人」と信じて
お互いがお互いを
「理想的なパートナー」として
創りあげていく
それが「結婚」
というプロセスなのである

スイスの医師 マックス・ピカートは
次のような名言を残している

「結婚は 夫、妻によって創り出されるもの
ではなく、 逆に 夫と妻とが結婚によって
創られるのだ。」


「結婚」がその人を
「運命の人」にするのである