2021年03月

終わり(結了)と始まり(希望)

会社が解散して37日目
会社の事務所を明け渡して26日目
一連の処理も一段落した
そうして
ようやくこの日
自分の身体に心を向けた
前々から考えていた手術を決意した

大学病院の初診窓口へ紹介状を持って行った
自宅の近くの眼科が出してくれた紹介状の日付は
この時で既に4ヶ月半経過していた
紹介状が有効かどうか気にはなっていた
初診窓口に紹介状を提出した
しばらく待って窓口から呼ばれた
「紹介状の有効期限は当院では3ヶ月としていただいています。
何かコロナとか理由があおりですか?」
と聞いてきた
私は正直に「コロナで会社が解散することになりその処理に忙殺されていましたので」
と答えた
すると窓口の女性が「ではアイセンターにこの紹介状でいいかどうか確認しますので、お待ちください」と丁寧に対応してくれた
しばらく待たされた
私の後から受付に並んだ人たちが次々と私を越えて
診察カードを渡されていく

椅子に座って待っている目の前では
既に診察を終えて会計をする人たちの長い行列
それが次々と流れるように進んでいく
その様子を眺めていたら 船酔いのように
気分が優れなくなってきた
それで ああこのままもう少し時間が経過したら帰ろう
そう思い始めていた

そして「もう一度紹介状を~」と言ってきたら
手術は今後一切あきらめよう と思った

しかし
しかしだ 窓口に再び呼ばれた
診察券を渡された
アイセンターが了承してくれたのだ!

アイセンターは5階にあった
そこでしばらく4時間余り検査や何やかやあって
ようやく網膜担当の先生の診察となった
先生の背後に二人の看護師が控えていた
偉い先生なんだな~という印象
その先生から私の眼の症状の説明があった
そして
「手術は希望されますか?」と聞いてきた
私はすぐに
「お願いします」と答えた
先生は身を乗り出して満足そうだった

手術は一ヶ月後だ